課題曲『スター』を歌うケイ潤子さんと田勢康弘代表のトークセッション。
田勢代表は、実はこの曲の作詞家/清志郎。今までの常識では考えられないような歌詞、それを歌うことに対する葛藤、曲を作り上げた作詞家と歌手がそれぞれの思いを本音で語ります。
後半は、ケイ潤子さんの歌唱を収録。
どうぞご覧ください。
歌手 ケイ潤子、田勢康弘代表
日にち:2016年7月6日
場所: ライヴ&カフェ ヴォートル 東京都板橋区
田勢康弘代表(以下、田勢)
私たちが始めようとしている「全日本こころの歌謡選手権大会」の課題曲の一つで、ケイ潤子さんに歌っていただいています『スター』 歌われてどうですか?歌いやすいですか?難しいですか?
ケイ潤子(以下、ケイ)
メロディ的にはすごく歌いやすいのですが、最初に詞が私に届けられたときは、ちょっと戸惑いました。
田勢
どの部分でしょう?
ケイ
そうですねぇ、いっぱいあります。一番すごいなと思うのは、リアル過ぎる薬と酒に溺れている姿とか、それから、「男をひっかえとっかえ」とか、「還暦過ぎた」とか。ものすごく抵抗というか、どういう人がどんな気持ちで書いたのかなというところを、(詞を送って下さった)若草先生(作曲者の若草 恵先生)に何度も問いかけましたけれどもね。
田勢
若草 恵先生が曲を付けられてから、私が書いた詞が短過ぎると仰るんですね。それで、「ラララ~」という所ありますよね。あそこに何か言葉を入れなさいということを言われまして。それで、何となく歌ってみたら「ラララ~」のほうがいいんですね。
それで、「(若草)先生、これなら言葉入れるのやめましょうよ。変な言葉入れるよりこのほうがいいですよ。」と言ってこういう形になったんですね。
それから、13曲ある課題曲の中で、誰に歌ってもらうか最後まで決まらなかった曲なんですね。
どうしてかと言うと、この詞の内容からして私は男の歌手が歌ったほうが良いだろうと思って、(若草)恵先生は、やっぱり女性の方がいいんじゃないかと言って、いろいろ意見の違いがあったりして。
それでなかなか決まらなかったのですけど、最後は若草恵先生が、「これはやっぱりケイ潤子がぴったりだよ」と言われて、「じゃあお任せします」ということで。
結果、大正解でしたね。
田勢康弘代表
ケイ
ありがとうございます。私も、決まったのがレコーディングの2週間前くらいだったので、覚えるのに大変でした。
田勢
あのレコーディングには私も立ち会って、「あぁ、これはやっぱり正しい選択だったな」と思いました。
ケイ
そうですか、ありがとうございます。
田勢
この曲は、挑戦しようとする人には決してやさしい歌ではないですが、挑戦し甲斐のある歌ではないかという気がしますね。
ケイ
今までにないシャンソン歌謡みたいな。
ケイ潤子さん
田勢
詞を書いた私としては、最初想定していたのと全く違う曲になったんですね。こんなにシャンソンになるとは思ってなかったです。歌の中身からすると演歌にもなりそうな詞ですよね。
詞を書くというのはおもしろいですね。自分の書いた詞が自分の思ったのと違う方向にどんどんどんどんひとりで歩いて行っちゃう。
ケイ
そうですね。作曲家と歌い手によって。
田勢
生き生きとして立ち上がってくるようで。私が書いたときは絵に描いた人物なのだけど、その人物が立ち上がってきて物を話す、歌う。ほんとにおもしろい仕事だと思いましたね。
ケイ
そうですね。私は単に歌っているだけなんですけど、その話ものすごくわかります。
田勢
ケイ潤子さんの魅力は、低音にあると思うのですが、この歌も低音がすごく活きていると思って聴いています。
ケイ
もう、たくさん応募がきているということなので、私もすごくうれしいなと思います。
田勢
あんまり有りそうで無い歌ですよね、今まで。ですからぜひ皆さんに(この歌で)応募していただきたいと思います。
ケイ
私も大事に歌わせていただきたいと思います。
ケイ潤子さんのライブSummer Live in Vortreに作詞家清志郎(田勢康弘代表)がゲスト出演した時の模様です。「スター」の生歌とトークが見られます。