「世は歌につれ」/歌謡曲ルネサンス
30.出会えた人出会えなかった人 五木ひろし その2
6週目は森進一の「命かれても」(作詞:鳥井実作曲:彩木雅夫)「惚れて振られた女の心 あんたなんかにゃ わかるまい」。
7週目橋幸夫「伊太郎旅唄」(作詞:佐伯孝夫作曲:吉田正)「筑波山さへ男体女体伊太郎かなしや 一本どっこ」
8週目鶴岡雅義と東京ロマンチカが歌う「君は心の妻だから」(作詞:なかにし礼作曲:鶴岡雅義)「愛しながらも運命(さだめ)に負けて 別れたけれど 心はひとつ」。
鶴岡のレキントギターの音色とボーカルの三条正人の甘いファルセットで人気を博した。
9週目北島三郎の「博多の女」(作詞:星野哲郎作曲:島津伸男)「ひとの妻とも知らないで おれは来たんだ博多の町へ」そして運命の10週目となる。
松山まさる、一条英一、三谷謙と芸名を変えた。
そしてこのあと審査員だった山口洋子に見出され、当時人気絶頂だった五木寛之から「五木」を拝借し芸名とした。
空前の大ヒット「ヨコハマたそがれ」(作詞:山口洋子作曲:平尾昌晃)「よこはまたそがれ ホテルの小部屋」。圧巻だった。のちにこの選手権の録音テープを聴いた五木は「我がことながら、うまい。
いまこういう歌手が目の前に現れたらすぐにスカウトするね」と語っている。
五木ひろしについてはまた書くことになるだろう。
全日本歌謡選手権に出場した際の五木ひろし