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=じいじンゆらぎ(くまもと弁の歌)=
1.自分の歌を創りたい!
「一緒に歌作りしたらとても楽しそうですね!」 「ぜひやってみたい!」
「じゃあ酒井さん、とりあえず何か気持ちを表現する詞をほんの2~3行でもいいから書いて送ってみて下さい」と電話を切った。
こんな軽い感じで『くまもと弁の歌』という歌作りのへとつながるプロジェクトはスタートした。
酒井博さんは、私がプロデュースをしている「歌謡曲ルネサンス」のため全国に「心を伝える歌を歌える歌手」として「法人(*)」が委嘱した「こころ歌大使」の熊本代表である。
(*一般社団法人心を伝える歌の木を植えよう会)
そして、2018年2月に「こころ歌ライブ九州in 熊本」を開催するにあたってのお付き合いの中で、何曲か私の作品を聴いてファンになって下さった。
また、山田ゆうすけのブログの中の「あめりかんどっぐ」「オリンピック応援歌:フレーフレー東京・世界を一つに」と2つの歌作りレシピのシリーズを熱心に読んで、見て、聴いて、「なんか自分も歌作りに参加したいなという気持ちが強まりました」と言ってきてくれたのである。
酒井さんは、歌は歌うけど…、詞を書くことには興味はあるけど…、実際に楽曲を一緒にチームで作ることは全くない。
歌つくりレシピでは、詞を書き直したり、歌ってみながらメロディを調整してみたり、実際に歌をつくるプロセスと、それにイラストを付けた、動画にしてプロモーションを行うなど、チームで楽しく作っていくことをずっと伝えてきたが、その「共有」、「体感」できる魔力に興味を持ったのかもしれない。
作詞家いや「家」まではいかないけど「作詞」して、それを自分で歌ってみたいという希望も強いのであろう。
「山田先生の作る作品は引き出しが多いですねびっくりしました!」。
いくつかサンプル的に楽曲を紹介しながら的を絞って行く中で、酒井さんがくれたうれしくなるエールである。「さあ、やるぞー!」という感じでスタートした。
2.等身大の歌は「ゆらぎ?」!
「酒井さんの今の年齢、等身大の歌を作りましょうよ!」と思いっきり後押した。
「じゃあとりあえず、何か気持ちを表現する詞をほんの2~3行でもいいから書いて送ってみて下さい」と電話をした。
そしてわずか2~3日でタイトル『ゆらぎ』という詞が届いた。
『ゆらぎ』(1番のみ)
夢に向かって 歩いてきたが
思い通りにいかないものさ
他人(ひと)の唄聴き 教えを問うて
半端人生 夢のさなか
昔唄った 友の唄
戻って来いよと 願っても
人の生き様 一度っきり
誰もが唄う ゆらぎのメロディー
まず「ゆらぎ」ってなんなんだろう?と思った。
なにも考えずに聴くのもいけないと思い、それなりに想像する。
まるで中学生や、高校生のように、まだまだ何かに時々「動揺する」自分がいることがある。
「ゆらぎってそういうことですか?」と酒井さんにお電話すると、「まあ、そんなところかな」と当たっているような、当たっていないようなゆらぎの(?)お返事。
なるほどある程度人生を生きてきて、いいこと悪いこと胸に秘めながら好きな歌を歌う。
歌いながら若い時のことを思い出し、そしていやいやまだまだ若い者には負けないと自ら老いを認めたくない。まだまだ夢もある…。いい詞である。
うまく言えないいろんなことを書いたのだろう。あるいは、人それぞれで感じて欲しいということかもしれない。
よし、これはギターやピアノの弾き語り風のバラードがピッタリかなと思い、さっそく後半4行(サビあたり)のメロディーを作ってみた。
「うん、なかなかいい感じですね!」と酒井さんもとても気に入った第一印象を与えたようだ。
…しかし、何かが違う…。
こんな何も個性のない、というか河島英五風の似たような曲を作ってどうするのかと自問自答が始まった。
「酒井さん、いいね!とは言ってくれましたが、こんなインパクトの薄い曲でいいのかな?と思います。もう少し練りませんか!?」「えっ…?」
せっかくいい感じだと思い始めていた酒井さんに、私が面倒くさいことを言い始めたので、ある種消化不良の感じになってしまった。
彼にとって、山田が何をしたいのかさっぱりわからないだろう。。。
3.ラップかレゲェで弾けてみよう!
「酒井さん、こんな河島英吾のバラードみたいな想定内の歌作りじゃなくって、思いっきりラップとかレゲェとかはじけてみませんか?」思わず、極端なアイデアを言ってしまった。
「イヤー、それは面白そうだけど、一体何がどうなるとですか?」
酒井さんが目を白黒させているようなお顔が電話の向こうで想像できた。
何回かのやり取りのあと、酒井さんには「ラララ」でサビのメロディを作り、その後半には強制的に「Wow Wow Wow」を入れて、「レゲェ」のリズムを提案した。
「酒井さん、ちょっとおっちゃんのためのゆっくり目のなんちゃってレゲェでメロディを作ってみました。」
「ラララで歌っています。」
「そして、たくさんの人と一緒に騒いで歌えるように無理やりWow Wow Wow」というフレーズも入れてます。これに詞を付けて下さい!」
いわゆる「メロ先」に対するハメコミ作詞である。
そして送られてきたのがこの詞である。
『じいじのゆらぎ』
俺の気持ちを
からかう 蝶々
男ごころを舐めているのかい
舐めてみようかな 甘いならって
とっても揺れる じいじのゆらぎ
淑女も 熟女も 最高な女をめざし
とっても まぶしい 厚化粧
貴女も昔は美しかったと 口が裂けても言われませんよ
ゆれる ゆれる 気持ちがゆれる
WOW WOW WOW WOW
胸を揺らして サンバを踊ろうよ
WOW WOW WOW WOW
男ごころがゆれるのさ じいじのゆらぎ
(1番のみ)
「おっ!面白くなってきた、等身大だ。そしてなんか生々しい作品だ!」と思った。
酒井さんのいう「ゆらぎ」は、まだまだ何かに時々「動揺する」自分がいることがあるとおっしゃった。「いつまでも色気を失わないことですか?」「ご自分の若いころの思い出と、今の何かの重ねあわせですか?」と何度かしつっこく聴いてみた。
「まあ、そんなところかな」とまたもや当たっているような、当たっていないようなゆらぎの(?)お返事。
この、うまく言えな、人それぞれで感じて欲しいというところを歌にしたいようである。
ではこのサビのメロディを楽譜を見ながら実際に音源で聴いていただきたい。(音源はKey=C#)
リズムは結局ゆっくり目の『レゲェ』である。
最初が、「ラララ」で送った「メロ先」である。
そして後半、酒井さんの詞をはめてみた、また最後の1行のメロディ作りも、この勢いですらすらと出来てしまった。
これは面白くなってきた。そしてこの音源を送るタイミングで酒井さんに次の宿題(試練)を押し付けてしまった…。
「酒井さん、どうですかこのレゲェバージョン。カッコいいでしょう!」
「イヤー、素晴らしかとですよ!」と満面の笑みが電話の向こうで想像できた。
「じゃ酒井さん、これだけ詞も全体が出来ているので、これを熊本弁にしてください!」
「はあっ?」酒井さんの驚きの声を今も忘れない。やっと「くまもと弁の歌」につながっていく。
続き、「お・た・の・し・み・に!」
4.くまもと弁で全開!
「じいじのゆらぎ」の詞をすべて方言にすることでより酒井さんの等身大、オリジナリティにインパクトが増すことを狙った。
「はあっ?」という驚きの声の酒井さんであったが、「わかりました。何とかします。面白か!」とおっしゃったような…。この方も、ユニークで、ユーモアたっぷり素晴らしいノリのアーティストである。
そして出来上がったくまもと弁の詞である。
タイトルも「じいじンゆらぎ」と改められていた
「じいじの」ということを、熊本方言では「じんじん」というらしく、最後の「ん」をあえて「ン」にしたのが酒井さんの茶目っ気である。
じいじンゆらぎ
作詞:酒井 博 ()内が標準語
おるが気持ちば ちょちょくる ちょちょけ
(俺の気持ちを からかう 蝶々)
男ごころば舐めとっと 舐めてみろかね 甘かなら
(男こころを舐めていのかい 舐めてみようかな 甘いならって)
いさぎゅーゆるる じいじンゆらぎ
(とっても揺れる じいじのゆらぎ)
淑女も 熟女も とっぺんめざし
(淑女も 熟女も 最高な女をめざし)
なんさま まばいか 厚化粧 あーたも昔は 美しいーかと
(とってもまぶしい 厚化粧 貴女も昔は 綺麗だったよと)
口が裂けてん言われんよ
(口が裂けても言われませんよ)
ゆるる ゆるる 気持ちンゆるる
あ WOW WOW WOW WOW
胸を揺さぶり レゲェば踊ろい
あ WOW WOW WOW WOW
男ごころのゆるるとよ じいじンゆらぎ
「素晴らしい!」の一言である。
よくぞここまで「くまもと弁」をオリジナリティたっぷりに書いてくれたものである!御立派!
さっそく、ミュージックコンピュータを使って、簡単なカラオケを作った。
(もう10数年愛用しているヤマハのミュージックコンピュータQY100で、自動伴奏パターンでのカラオケ制作マシンであるが、今でも人気の名器である。)
今回は、QY100の中から、『Dance Hall Reggae』というレゲェの自動伴奏パターンを選び、酒井さんに仮デモを歌っていただくためのカラオケをなんとか短時間で作り上げ、こぎつけた。
さっそく酒井さんがこのカラオケを鳴らしながら仲間のコーラス/かけ声入りでICレコーダ録音して送って下さった。
前半の楽譜も眺めながらお聴き下さい!(1コーラスのみ)
なんという面白さであろう!
これこそ、酒井さんならではのオリジナリティとインパクトの作品になりそうである。
この時点で、もっともっとカッコいいアレンジを我がプッシュプルオフィスファミリーの杉山直樹氏に依頼することにした。
そしてすでに挿絵で使ってるが、粘土作家、イラストレータの「なかもとゆき」さんに、酒井さんのイラストを描いてもらうことと、プロモーションビデオを製作していただくことになった。
直接一緒に行けないなかもとさん入れた私達3人で「電話会議」をしながら、リモートコントロールで「こういう写真が欲しい」とか、「こんな動画を撮ってきて欲しい」とかのご指示にしたがい、
いやほとんどご希望とは程遠いひどい素材であったが、彼女の才能前回に期待した最後の仕上げへと移って行った。
5.「じいじンゆらぎ」の完成!
ついに、「じいじンゆらぎ」の完成!
こころ歌大使の酒井博さんと、2018年2月18日に行われる「こころ歌ライブ九州in熊本」の打合せの電話の中からひょんなことでオリジナル創作へつながり、このブログを通して感じたイメージをもとに歌創りを行った。
くまもと弁で、等身大の酒井さんの歌だ!
「じゃ酒井さん、これを熊本弁にしてください!」と言うと、「はあっ?」という驚きの声の酒井さんであった。しかし、「わかりました。何とかします。面白か!」とおっしゃったこの方、実はスーパースターだった。
そして作詞家&歌手の酒井博さんと、作曲家山田ゆうすけ、イラスト&動画を担当してくれたなかもとゆきさんと始まり、最後は、我らが名アレンジャー杉山直樹氏の素晴らしい編曲で出来上がった
「じいじンゆらぎ」歌づくりであった。
加えて、酒井さんの応援団のコーラス、踊りが素晴らしい!
おそらく、みなさん何をさせられるのかよくわからないままだったと思う。
加えて、宮崎のこころ歌大使・山元美和さんも駆けつけていただき、センスの良いコーラスハーモニーを歌って下さった。さすがプロ、すぐできた!
すべてが手作りではあるが、どうか皆様に、この動画と歌を見て聴いて、このプロジェクトのゴールを楽しんでいただきたい。
兎に角、酒井さんのパフォーマンスがスゴイ!
60過ぎたら…、孫が出来たら…、だれが「じいじ」と決めたのか?
若い人でもこの酒井さんくらいかっこよくレゲエを歌って踊れるか!と大声出したいくらい、カッコいい。
生のくまもと弁はPVでお楽しみいただくとして、以下「標準語」の歌詞を参考に掲載しておく。
このくまもと弁&レゲエと言う想定外の作品づくりで出来上がった「じいじンゆらぎ」が、みなさんに大うけすることを切に祈ってこのブログのおしまいにしたい。
じいじンゆらぎ (標準語解説)
作詞:酒井 博
1.俺の気持ちを からかう 蝶々
男こころを舐めていのかい 舐めてみようかな 甘いならって
とっても揺れる じいじのゆらぎ
淑女も 熟女も 最高な女をめざし とってもまぶしい 厚化粧
貴女も昔は 綺麗だったよと 口が裂けても言われませんよ
揺れる 揺れる 気持ちが揺れる
あ WOW WOW WOW WOW
豊胸を揺らして レゲェを踊ろうよ
あ WOW WOW WOW WOW
男ごこが揺れるのさ じいじのゆらぎ
WOW WOW WOW WOW HOO
2.可愛い女を みんなでからかって
女心をかき回してるのかい かき回してなんかないさ 怖いから
そおっと燃える じいじのゆらぎ
紳士もシニアも 干からびた人生 ぼんやりと長持ちしない 半生記
貴方も昔は カッコ良かったなんて 口が裂けても言われないよ
燃える 燃える どれだけ燃える
あWOW WOW WOW WOW
男の薄い胸をふるわせ ジルバを踊ろうよ
あ WOW WOW WOW WOW
男ごころが燃えるんだよ じいじのゆらぎ
WOW WOW WOW WOW HOO
3.二人揃って おどける おどけ者
くまモンみたいな容姿だけど ズバリ好きだよ 嘘じゃない
目を見たら分かるだろ じいじのゆらぎ
じいじも ばあばも 取り合えず元気がいい 朝早くから 酒飲んで
俺も貴方も糖尿病なんて 口が裂けて言わないさ
冷める 冷める こころが冷める
あ WOW WOW WOW WOW
胸を揺らして ロックを冷やかし
あ WOW WOW WOW WOW
男ごころが冷めるんだよ じいじのゆらぎ
WOW WOW WOW WOW
WOW WOW WOW WOW