「じゃあ佳代さん、あなたの等身大の詞を書いたら!」との私の投げかけから、新しい歌の創作チームがスタートした。
佳代さんが作詞してそれを作詞家堀越そのえ先生がアドバイス。そして、山田が作曲して佳代さん自身がシンガーソングライターとして歌うというSNSと電話会議で進めるユニークなとトライである。
3人のメール&電話会議は続いた。
「わたしィー、はっきり言ってもうアラフォーなんですね。」そして
「友達なんかと話していても、時々むかつくんですゥ…」瞬間「これだ!」と思った。
堀越先生のおっしゃる、「①作品を書く動機、②作品で表現したいこと」は決まった。
アラフォーのある女性のむかつく今日この頃のリアルトークで攻めよう!
しかし、いったいどんな想定外を佳代さんは創ってくるんだろう?と楽しみにしていたら、2日ほどですぐに第一弾が出来てきた。
=久しぶりやな。 あきちゃん=
「久しぶりやな。元気しとったん?」
13年ぶりに会うたあきちゃん
マシュマロのような可愛さは同じやけど
すっかりママの顔に変わっていた
「6歳と10歳の息子はやんちゃやし
旦那は稼ぎ悪いのにデカい面
自由があるよっちゃんが羨ましい」
そんな言葉がチクリと刺さった
自由なようでそうではないんやよ
私は私で不安で酒に溺れてる
みんな『自分』を探して生きている
無いものねだりやね
私も君が羨ましい
10年後のうちらは何してるんやろうな
おーっやられた! なんというリアルなアラフォートークだろう。しかも「関西弁」いいね!
そうか、彼女は大阪の出身だと言っていたことを思い出した。私も同じなので、このトークのニュアンスはとても良くわかる。トークがグイグイ、そしてしっとり沁みてくる感じ。
そのえ先生も絶賛だ。
「同世代の女性が共感できるテーマでとっても面白い!」
「『無いものねだりやね』というフレーズがキャッチーでとても良いので、たとえばこれをタイトルにしてサビでも繰り返すというのはどうでしょうか?」
と素晴らしいアイデアをいただいた。
私が勝手に付けていた仮のタイトルだったのだけど、もうこの「無いものねだり」をサビとしてどう繰り返すか…?、頭がぐるぐる回り始めた。
サビの「無いものねだり」という言葉がタイトルにぴったりなのでばっちりだと思う。
作詞&ボーカリストの佳代さんはハイテンションだ。
「どうやったら説得力をアップできるかと悩んでいたのですが…キャッチーな言葉をタイトル&サビで使う。なるほど、とても勉強になるご指摘です!」
感受性の豊かな彼女は、電話の向こうで涙ぐんでいるかに感じるほど喜んでいた。
さあ、困った。。この調子でいいフレーズが出来てくると、どんな曲にするか?
重く方私の方ににのしかかってきた。