DAM年間カラオケリクエストランキングトップ30の中に、20年以上前の楽曲が4曲も入っている!
「DAM年間カラオケリクエストランキング2017」が発表された。
前にもこのシリーズで同じテーマの記事を書いたが、今一度最新の情報に触れてみよう。
昨年の星野源のドラマで“恋ダンス”が社会現象を巻き起こしたテーマ曲「恋」は今年も大人気で1位である。また、back numberの「ハッピーエンド」、Mr.Childrenの「HANABI」など上位に返り咲いた楽曲も目立つ。
今回発表されたランキングのトップ30までのデータについて感じるところを分析してみた。
まず驚いたのは10年以上前にリリースされた楽曲が40%(12曲/30)もあるということ、しかも20年以上前の楽曲に絞っても4曲も入っている。
「最近歌い継がれる歌が全くない…」という諸先輩の言葉をよく聞くが、必ずしもそうではなさそうである。トップ30の中のしっかり歌い継がれている4曲は、「糸」(25年/中島みゆき)、「チェリー」(21年/スピッツ)「I LOVE YOU」(26年/尾崎豊)、「天城超え」(24年/石川さゆり)である。
個人的にどの曲も大好きな曲である。
「糸」はどの世代も超えて愛される沁みる歌である。
「チェリー」は当時20代で歌っていた若者が、中学生の子供と一緒に楽しめる歌。
「I LOVE YOU」これこそ、悩む若者に伝える魂の歌。半世紀以上たっても通じるハート。
「天城超え」尊敬する弦哲也先生の名曲である。若者が「私演歌だって歌えるもん!」と言うときに
必ず出てくるカッコいい作品。石川さゆりさんの、情念とキレの歌は、日本人のDNAにビンビン伝わる
日本語が美しくそして激しい歌である。演歌も入っていて、よかったという思いも強い。
演歌なんて絶対ダメなどという短絡的なことではなさそうである。
これらをみると、やはり「詞」が優れている曲が多い。
と言うか、どの曲もお芝居のような情景が浮かぶ「ドラマ」の作品である。そして、メロディ、アレンジ、歌唱が一体となってとにかくいいのである。
こういう曲を作れば、歌えばいいというつもりはない。
歌い継がれ、残っている曲がこういうこころに伝わる曲だったということである。
音楽的にみても、どの楽曲もギター一本でもかっこよく歌えるし、バンドをバックにも、オーケストラでも映えるという楽曲である。
またこれらの楽曲は、カラオケで歌われるだけではなく、ラジオやテレビなどでもよく流れるということであろう。
やはり、まずは作り手の作り方から変えていかないと音楽に未来はないのかもしれない。