昭和歌謡裏話、こぼれ話

田勢康弘の昭和歌謡裏話、こぼれ話/ 「出会えた人出会えなかった人 島倉千代子 その3」


LINEで友達になって最新情報をGET!

「世は歌につれ」/歌謡曲ルネサンス

33.出会えた人出会えなかった人 島倉千代子 その3

島倉千代子をずっと見ていて、一番感じたのは、普通の人の幸せな生活とはまったく無縁だということである。
還暦近い女性でありながら、人の妻でもなければ母でもない。同居人もいない。自分で料理はできない(ときどき作ったものをごちそうしてくれたが、美味しいとは思えない)から、勢い、楽屋の弁当か外食になる。

一人でいることができない寂しがり屋なので、いつもそばに若い女性歌手や付き人がいたりする。大勢の人に囲まれているのが大好きなのだ。
地方での公演(昼夜2回)となるとたくさんの人々が飛行機や新幹線で同行する。事務所のスタッフ5人くらい、レコード会社2,3人、バンドは荷物運びと楽団員で10人ぐらい、舞台監督とスタッフ、司会者、着付け師、メイク、音響、照明係、幕間に笑わせる漫才師と総勢50人くらいにはなる。
合間に「お千代さんッ」「ニッポンいちー」などと声をかける人も加わったりする。これに各地の後援会のメンバーや、ペンライトを配る人など含めると100人くらいになるのではないだろうか。
したがって「看板歌手」は大統領のようなものである。だれも批判できない絶対的存在なのだ。そこに人間としての苦悩がある。

ぼくはよく、島倉千代子と言い合い、というか喧嘩をした。喧嘩をこの人は楽しんでいるなと感じたことも多かった。それでも、ときには感情を乱して大粒の涙を流す。この瞬間が彼女にとって数少ない「人間に戻る」瞬間なんだな、と思った。歌のこと、人間関係のこと、お金のこと、健康上のこと、悩みのタネは普通の人の何倍も多く、解決の難しいことばかりだった。

LINEで友達になって最新情報をGET!
友だち追加

2021.10.27 【第3回全日本こころの歌謡選手権決勝大会 in 福島】2022年(R4)10月30日(日)決定!

2021.8.31【第3回 全日本こころの歌謡選手権大会 in 福島】歌唱部門 2次予選結果発表!

2021.4.9課題曲歌唱コンテスト結果発表!

2020.12.10作曲部門入賞発表!

作詞部門入賞作品発表!

第3期課題曲アルバムCD発売中!ご購入はこちら!

第2期課題曲アルバムCD発売中!ご購入はこちら!

【第2回 全日本こころの歌謡選手権】決勝大会全体ダイジェスト動画公開しました!

山田ゆうすけボーカルレコーディングレッスン
レッスンの一部を動画にてぜひご覧ください!