山田ゆうすけのブログ

音楽著作権シリーズ ⑯「CDデビュー 2 」


音楽出版社と「著作権譲渡契約書」を締結するサインをした。なんか不安? 大丈夫だろうか?

年末年始の超多忙という言い訳から始まるのも読者には誠に申し訳ない。
しばらくサボっていた著作権シリーズ【ケン&ミサキの著作権物語】を再開する。

まずは、前回までの話のスジをすこしレビューしてみたい。

ケンとミサキのデュオのライブを聴いていた中年の男から「CDデビューしてみない?」と声をかけられた。ところが、「いやいや、二人のユニットじゃなくって、ケンさんのソロです…」とミサキの方は置いてきぼりで、ケンだけ数日後プロダクション「パワーミュージック」という事務所に行った。

ただし、CDはメジャーレーベルではなくいわゆるインディーズで、アーティストのプロモーションとCDの製作販売の両方を行っている会社である。つまり、「アーティストプロダクション」と「レコード会社」と「出版社」すべて行っている会社であった。

そこで、「これまでJASRACに入会したり、作品届をしたことある?」と聞かれたが、もちろんそんな経験はなかった。

結果、「今までになにも経験ないならこうしましょう。まずは、ミサキさんの歌詞と、ケンさんの曲はパワーミュージック預かりにして、JASRACには事務所から作品届けをしましょう」となった。

そう、作曲はケン、そして作詞のみミサキであったのだ。

「よくわからないのですが、なぜJASRACに作品登録しなくてはならないのですか?」

「いや、登録ではなく委託して著作権料を徴収してもらうための〈作品届け〉です」

作詞、作曲をした人は、その作品が世の中に使用されたときにそこから著作権使用料がもらえるという話である。

ここから、ケンは少し不安を抱きながらも…、JASRACには入いらないが、事務所が出版社として作品届をすることになったのが前回までの話である。

「社長すみません…。契約書にはサインしましたが、この著作権譲渡契約書というのがどうも理解できないので簡単に説明して欲しいのですが」

ケンは、勇気をふるって社長に聞いてみた。本当の勇気は、契約書にサインする前にするべきであるが…。まあよくある話で、インディーズとはいえCDを出してもらえるという手前あまり言えないものである。

「わかった。もう一度説明しておくね。」

「ケンは作曲家、ミサキは作詞家としてその著作権を音楽出版社であるわが社パワーミュージックと契約して譲り渡す、すなわち、《著作権譲渡契約》にサインしてもらったことになります。」

「もう私のものではなくなるということなのでしょうか…?」

「いやいやそうではないよ。なるほどそこが気になるんだね。一般的に譲渡契約と言っても、そこには条件があって、その範囲でのみ譲り渡すというなんだ」

「よくわからないです?条件というのが…」

「まず、ケンの持っている作曲の著作権100%のうち50%をわが社に譲渡してもらうということなんだ。そして、その契約期間は5年間だけということ」

「それを条件にCDを出版してくれるということなんですね」

「そういういい方もあるけど、50%の著作権をインセンティブにCD制作に必要な費用をパワーミュージック社が負担するだけではなく、CDがテレビやラジオで放送されたり、有線でリクエストされたり、カラオケで歌われたり、あらゆるプロモート(売り込み)をするんだ」

「それが出版社としての仕事で、そのためにはケンは自分の財産である著作権を投資するというふうに考えるべきなのではないのかな」

「なるほど…」

ケンはなんとなく納得に近づいた。

整理すると、この契約で音楽出版社は作家から著作権をゆずりうけ「著作権者」となる。ただし50%だけそして5年間の間だけという条件付きの約束をしたことになる。

そして音楽出版社は、著作権を譲りうける代わりに作家のつくった曲が色々なところで使われるようにいろいろなマーケットへのプロモートを行い、音楽が使われたときに発生した使用料を作家と分け合うということである。

これ以外に「原盤権」という著作隣接権があるが、これは音楽出版社が持つことになるが、このたりの詳細は今後少しずつ説明していきたい。

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