「歌唱」ここがポイント

【完全保存版】徹底解説!『ひまわり海岸』3つの歌唱ポイント


今回は、山田ゆうすけが作曲した課題曲を題材にして、私が実際に弾き語りで歌いながら、歌唱のポイントをさらに突っ込んで解説していきたいと思います。

この曲を歌う時に特に気をつけて欲しいポイントは次の3つです。

(1)メロディを正確にしっかり歌う その1〜その3
(2)言葉の頭(アタック)と終わり方(リリース)を自然に歌う
(3)最初から最後まで歌い過ぎないでドラマティックに歌う

順番に解説していきます。

(1)メロディを正確にしっかり歌う

メロディを正確にしっかり歌う その1

(1)メロディを正確にしっかりと歌う ですが、これは決して「作曲家が作ったように、楽譜どおりきっちりと歌え!」と言っているわけではありません。この曲のようなポップスや大衆歌謡は歌う人がそれぞれの持ち味を出して歌ってもいいでしょう。

ただ、ここが一番おいしいところなのにという「サビ」の部分や「メインテーマ」の部分、ここを外してしまうとその作品の決め手が欠けた歌になり、作品としてのクォリティが下がってしまいます。せっかくの「詞」も活きなくなりますので、この「決め手」のところは大事に歌ってください。

具体例をあげます。

最初のメインテーマ「ひまわり咲いている」の部分、ひまわりの「り」の音は直前の「わ」の音と同じ音でキープするところにこの曲の特長があります。

「ひ」から右肩上がりに「ま」に向かって9度の音域差で打ち上げて、そのあと「わり」が同じ音であるのであとの「さいている」と下がるメロディがとても活きてくるわけなのです。ちょっとしたことのように見えますが、作曲家はこのような細かな所に気を配って曲作りをしていますので、この部分はメロディを正確に歌って欲しいポイントです。

弾き語りの解説音源を掲載しますので、こちらをじっくりと聴いて理解してください。

 

なお、日野美歌さんはKeyA」で歌われていますが、私は男声用KeyC#」、カラオケのキーチェンジで言うとプラス4で歌っています。先のブログにも書きましたが、このように気分に合ったキーで歌うところも注意して欲しいポイントです。
「異性曲のカラオケキー調整はどうしたらいい?」

 

メロディを正確にしっかり歌う その2

次に、サビの「歩くのが辛すぎて」の部分です。

ここは、「が」の音をしっかりと上がり切って歌って欲しいところなのですが、「のが」と同じ音で歌っている場合がよくあります。

このメロディは、ハ長調で言うならば、下の「ミ」から「ミラシドレ」と音楽的には7度で上にかけ上っています。その頂点の「レ」にあたるのが「が」の部分で、この音をしっかり出すことによって、その後に続く「辛すぎて」をしっとりと伝えられる「おいしい」大事な部分です。

この1音が上がるか上がらないかで、この歌のドラマ性が決まってしまうくらい大事な音なのです。

詳しくは、私の弾き語りの音源で確認してみてください。

 

人によっては、「が」を逆に低く歌っているケースも見受けられます。

この『ひまわり海岸』はいわゆるメジャー(長調音階)、すなわち明るいメロディなのですが、唯一この小節だけマイナー(短調音階)なコード(和音)を使って、ちょっぴり泣き虫雰囲気を作っています。

ですので、ぜひこの駆け上がるメロディに皆様の想いを乗せて歌っていただけたら嬉しいです。

 

メロディを正確にしっかり歌う その3

そして最後のメロディ「揺れてるえがお~」のところです。

「えがお」の「が」の音ですが、「お」と同じ音で、しかも8分音符で短くリズミカルに上がって欲しいところです。

「がお」という形で上がり切っていない場合や、「え」「が」とゆっくり4分音符で歌われていることがあります。このような歌い方で最後の「お~」に繋いでいくとモタっとした感じになってしまい、この作品独特の言葉のセンスが出てきません。

「え」を付点4分音符でちょっと長め、「が」を8分音符で短くリズミカルに、そして「お」を全音符で、「がお」を畳み込むわけです。

音源を聴いて確認してみてください。

 

ここはこの作品の「メインテーマ」であり、「サビ」「エンディング」でもある「決め」の部分ですので正確に歌いましょう。

オリジナルの日野美歌さんは、ここも素晴らしいセンスで決めています。

この曲に限らず、「決め」の部分はどの曲でも重要ですので、メロディを正確にしっかり歌ってください。

(2)言葉の頭(アタック)と終わり方(リリース)を自然に歌う

アタック・リリースを自然に歌う

次に、(2) 言葉の頭(アタック)と終わり方(リリース)を自然に歌う ことについて説明します。

メインテーマの「ひまわり咲いている ひまわり咲いている」のところを例に解説します。

ここで気をつけるポイントは「ひまわり」の「ま」を強くアタックしないことです。

このフレーズは低音から高音まで9度という音の差を一気に立ち上げるメロディですので、ついついリキんで強く歌ってしまいがちです。しかし、ここは下から滑らかに優しく歌った方がこの曲には合います。

その代わり、実は、「ひまわり」の「ひ」を軽くアクセントをつけてショットするように歌います。同じように、「咲いている」の「さ」も軽くショットします。

そして、3小節目からの2回目の「ひまわり」はもう少し強めに歌って、最初の出だしよりはエネルギーを与えて少しインパクト、変化を与えると効果的でしょう。

繰り返しますが、軽くショットして言葉の頭にアクセントを付けながらなめらかに「ま」に向かってメロディを伸びやかに上げて行きます。

音源を聴いてイメージを掴んでください。

 

これは、サビの部分「歩くのが 辛すぎて」も同じですね。

「あ」で軽くショットして「のが」まで登って行って、そのあとの「つ」「ら」「す」「ぎてー」を軽くショットして歌うわけです。

詞の意味をひとつひとつ噛みしめながら歌ってみてください。

このあたり、日野美歌さんは実にセンス良くかっこ良く歌われていますので、繰り返し聴いて参考にしてください。

(3)最初から最後まで歌い過ぎないでドラマティックに歌う

最初から最後まで歌い過ぎない

ドラマチックに物語を伝えるためには、最初から最後まで歌い過ぎない ことです。第1幕、第2幕とそれぞれのフレーズに役割があります。

「ひまわり海岸」の場合は、いきなりのメインテーマがでてきますので、そこは結論の見えたドラマみたいでOKですが、その後の「今年もここで~」が第1幕だと思って、じっくり静かに物語を組み立ててください。

第2幕は「すべての~」でしょうね。そしてサビともいえる「歩くのが辛すぎて」の泣きメロディで以下に想いを伝えるかがあなたの個性の発揮場所だと思います。
若くても、アダルトでも、女性でも男性でも関係ありません。それぞれの方の思い出気持ちを込めて歌ってみてください。

そして、その気持ちを込める部分まで、じっと我慢する脇役的に第1幕、第2幕のメロディの段取りが必要なのです。
なので、「最初から最後まで歌い過ぎないことです」というアドバイスになるわけです。

最後に日野さんのうまいところを図にしましたのでこちらも参考にしてもう一度聞き直し、そしてご自身の歌にぜひ取り入れてみてください。

やや、歌唱のテクニック中心の解説になりましたが、「全日本こころの歌謡選手権大会」は、やはり「こころに響く歌」を求めています。そのためには、タイトル、詞の内容をしっかり理解し、どういう情景を空気感を自分が作ればいいのかをしっかり取り組んでください。

課題曲の試聴はこちら

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